とうとうやってきました5年に一度の形成外科専門医更新の時期です。
あー。きたーって感じですね。
専門医を更新するには、国が定めた一定の講習を受ける、論文を書く、学会で発表するなどの面倒な(あ。怒られるかな。)ノルマが沢山あります。
5年間を通して、国が指定した内容の講習を、ある一定の数受ける必要があるのですが、この量が半端なくて学会にはこのために行く。ぐらい気合を入れないとたまりません。
提出書類
実技的には、5年間に100症例手術をこなしていれば良いので、実際実技は全く問題ないです。
逆に実技が重要視されていないこの現状。。。
今の私で2、3ヶ月で100件以上の手術はしているので、5年間で100件の手術もこなしていない形成外科医はいないのでは?と思います。
昔は、専門医自体は形成外科学会自体が取り締まるなど、各学会がしきっていたのですが、ここ数年から国が取り締まる方針になってしまい、内科や外科と同じような審査基準になりました。
そのため講習が多様化し、公衆衛生や、医療倫理、院内感染、その他いろいろ受けなきゃダメです。
かなりギビシい。。
そもそも専門医って何?
ってなっています?
まず医師は、学生の時に医師国家試験というものを受けて「医者」になります。
そこから昔は、どの専門の診療科で研修を積むのかを決定して自分で何科になるかを決めます。
そこで、一定の期間(形成外科医は7年)、いろいろな症例に触れて様々な手術を執刀することが義務付けられます。
そして、医師国家試験のような専門医試験(筆記・面接)を通過して初めて「専門医」になれます。
なるのがとっても大変なので実際持っていない医師も多くいます。
もちろん途中で別の診療科に変わる医師もいます。
専門医は縛りがありますが、医者は何科であるかは、義務付けられていません。
昨日まで形成外科医だけど、明日から私麻酔科になります。といえばなれます。
ただ実技がともなっていないので、そこから一から頑張らなきゃなりませんが。
形成外科医が眼科や皮膚科、整形外科に転科しちゃう話は時々聞きます。
美容に行きたい医師は、どの診療科にも所属せずに大手に就職しちゃう。ということも多かったようです。
そこで
最近は、医師になった後2年間、自分で決めたいくつかの診療科で研修を受けなければならないという強制的なシステム制度になりました。
国としては、ちゃんと研修を受けて欲しいようです。
しかし、やはり2年間の研修を受けた後美容に行ってしまう若手の医師も多いようです。
そこで
国としては専門性をきちんともって美容に行って欲しいという思いがあるようで、形成外科が美容外科医を育てるべく動いて欲しいという感じのようです。
今後形成外科専門医をもった医師のみが受けられる試験を作り、美容外科専門医制度をつくるという話もあるようですが、実際専門医を持っていない医師も多いため、これが現実化するのかは??な感じです。
少しややこしい話になりましたが、美容領域はまだまだ国にコントロールされていない領域です。
そこをコントロールしたいみたいですが。。。
専門医、認定医、認定施設、いろいろありますがとにかく取るのも更新も大変。
一般的に普及するのは難しいのでは?
と思う今日この頃です。