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再生医療〜第2種、第3種の違い?

投稿日:
テーマ:
再生医療

「再生医療」と一言で言ってもいろいろあります。

再生医療安全確保法というものが整備されてきました。
そのため、昔は美容医療は自由世界だったのですが、今は少しずつ国が管理する案件も存在します。

『PRP』 は国の認可が必要な再生医療です。
分類的には第3種になります。

『脂肪幹細胞点滴』これももちろん国の認可が必要な再生医療です。
分類的には第2種に分類されます。

何が違うのかと言うと。基本的には何を使っているかです。
再生医療学会から少し資料をおかりましょう。

ちゃんと再生医療学会会員続けてます。
ちなみに現時点では再生医療学会に入っていなくても、専門医じゃなくても再生医療認定はもらえます。
私は講習会も受講して、最新の情報を取りいれています。
早く〇〇でないかな。
とか。
患者さんの病状や希望に応じてチェックしないと。
あと。安全性が重要です。。
医師のレベルアップは必須ですね。

わかりますか?
まず、自分の体細胞を使用する場合は。
つまり自分の体の細胞をそのまま使う場合は少々加工を加えても。
第3種です。

次に、体性幹細胞などを使用する場合は、
第2種となります。

つまり細胞をそのまま使う場合は、3種ですが、培養させて必要な細胞(幹細胞など)を沢山増やして使用する場合は第2種となります。
特に幹細胞は機能的にも特殊なものです。
(最近核酸が項目に追加されましたね。)

詳しく述べるととても難しくなるので、さっぱり説明するとそんな感じです。

iPSやES細胞などの多能性幹細胞は第一種です。
これは特殊な医療機関のみで許可されていますので、一般の病院が扱えるものではないです。
京都大学の大学院にいた際も、パーキンソン病に対し、この細胞を用いて研究していた後輩がいましたが。
あれからどう発展しているのだろう。
気になるところですが、まだ、臨床段階には降りてきていませんね。
この辺りは、医療倫理や、長期にわたる安全性などが十分に検討されないと難しいと思います。

幹細胞ってそもそもなに?と思うかもですが
簡単に言うと、必要な細胞を作り出すことができる細胞です。
通常細胞は、生まれると、働いて、役目を終えると。死ぬ。ということがプログラムされています。
途中で、壊れたり、怪我しても速やかに死を迎えるようになっています。
毎日生まれては、働き、役割を終えれば死ぬ。ということを繰り返しこの身体を動かしています。
(本当に細胞さんに感謝しかないです。)

なので、細胞が生き続けると言うことも。
細胞を増やすということも。
原則許されていません。

そうすることで、細胞の異常やエラー、つまり病気や癌化を防いでいます。
無秩序に増殖を繰り返す細胞は癌細胞です。
ルール関係なく、生命死も関係ない、正常・異常細胞関係なく増殖を続けることを癌細胞と言います。
これを起こさないように、細胞のアポトーシス(自己死)と免疫細胞による細胞貪食(破壊)があります。

一方、幹細胞は異例で、細胞を作ることができます。
必要な細胞を自分で考えて、作ります。
なので、毎日新しい細胞が生まれてきます。
細胞を作ることができる細胞はごく限られた細胞限定の特権です。
なので幹細胞はとても大事な物になります。

IPS細胞や、ES細胞はさらにその上をいく特殊な細胞です。
本来は、子供を作る胚細胞にしか存在しない多機能細胞です。
何にでもなれる細胞と言えば良いのかな。
なので、何にでもなれるがゆえ幹細胞の限界を超えて細胞を作ることができます。
なので扱いが非常に難しく、第1種とされています。

などなど少し話しても結構わかりにくいですよね。
今の時点で許されている治療は2種までです。

1種は限られた施設ではもう行われていますが、一般的には難しい理由もわかりますよね。

たくさんの研究者さんが日々臨床に向けて努力してくれています。

いろいろと進歩していますがしっかりと知識を充実させる必要があると。
再生医療学会も警笛を鳴らしています。

これからも日々アップグレードしていきますね。