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肝斑ってなに?

投稿日:
テーマ:
レーザー

肝斑。しみと違うんですか?
どれがしみでどれが肝斑ですか?
レーザーすると濃くなるって聞くんですけど?
内服ですか?

などいろいろと質問を受けますが。

肝斑にもいろいろと種類があります。
すごく目立つタイプの肝斑は 「表皮型」
目立たないけどうっすらある肝斑は 「真皮型」
これだけでも通常対処法が異なります。

でも混合型もありますし、毛細血管拡張が合併している(赤黒いやつ)場合も多いです。

また、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)、炎症後色素沈着、外因性組織黒変症(トレチノインとか美白剤とかででる)、光毒性反応(化粧品ででる)、リール黒皮症、色素異常性固定紅斑など・・・

肝斑のように見えるけど違うもの。いろいろあるんです。

それぞれについて治療法が違うのですか?
と聞かれるともちろん違います。
でも、、基本(根源)は一緒です。

まず、レーザー自体にもいろいろと波長と特徴があるのでそれを使い分ける必要があります。
表在性のシミはパチンとPICOショットをあててすぐとってしまうのが早いです。
けど光治療機器で瘡蓋を作らずに少しずつ薄くしていくやり方もあります。。
ADMなどは長波長で叩いていくと薄くなっていきます。
ADMは出力を少しずつ高くしないと取れないので本人と相談が必要です。

ただ、肝斑はちょっと種類が別です。

肝斑の増悪因子としては
妊娠、ホルモン治療、紫外線暴露、光感受性の化粧品使用、物理的刺激(顔を擦るなどの摩擦)があります。
なので、大原則としては、きちんと日焼け止めを塗る。化粧をぬる、落とす時に刺激を減らす。
ということが重要です。

日焼け止めは強いものを塗れば良いというのは間違いです。
なかなか取れないものはダメです。
基本的にはSPFが高すぎずないものをこまめに塗るほうが良いとされています。
ただ現代人は忙しいので、それなりにSPFが高いけど肌の刺激が低く取れやすいものを使用しましょう。

再発も多いですし、季節的な変動もあります。

内服や、外用療法については、炎症を抑えるタイプとメラニンの過剰生成を抑えるタイプがあります。
内服はトラネキサム酸が有名ですが、これも全身の炎症を抑えるという目的の内服薬です。
長期間飲み続けることはあまりお勧めできません。
外用でトラネキサム酸を経皮吸収させるNavision Dr.がありますので長期的にはそちらが体には良いかなと思います。
また、ハイドロキノンなどは、メラニンの生成を抑制させる効果があるので、美白には良いのですが、使用期間が制限されることと、ハイドロキノン自体に刺激があるのでそれさえも無理な敏感肌の方もいらっしゃると思います。
また使用をやめると再発するため、根本的は肌の構造を変えることが良いかと思います。

レーザーは熱による刺激が入るため、肝斑によっては濃くなる方がいるのは事実です。
もちろん綺麗になる方もいます。
反応に個人差がでます。
肝斑に使用できる波長は、長波長のみ。
なので、短波長でシミを吹き飛ばして、簡単に取ってあげるということが難しいです。

でもPICOになってからはかなり性能が良いので、
今まで肝斑の上に乗っている「しみ」に対して、
治療が難しかったのですが、
今は綺麗に取ってあげることも可能な印象です。
ただ、肝斑自体が全体的に茶色いところで、シミだけが取れると白く浮いた印象になるため、
適応は十分に考慮し、本人と相談の上決定していきます。

どちらにしても肝斑とは
炎症が慢性的に起こっているということなので。
焚き火でいうと、燻って煙が黙々でている状態です。
炎症をいかに落ち着かせるかが一番重要です。

自分の細胞を応援してメラニンの生成のコントロールを行うことが重要ですが
優しいレーザーで細胞の活性を上げて、メラニン生成を抑制させることも可能です。

でも難治性の方には、自分の細胞の活性を上げて代謝を上げて肌条件自体を変える必要があるので
その場合はレーザーではなくニードリングなどをお勧めしています。

肝斑といえども
人それぞれ個性があります
人と一緒です。

どの方法で治療するのか、反応性はどうなのか
見極めて治療をしていきましょう