LOADING...
 

ブログ

インプラント破損も色々

投稿日:
テーマ:
その他

前回インプラントが突き破って出てきた。というブログを書いたせいか、、、

破損相談の方が多く来られていますが、通常そんなに悪さはしないので焦らなくても大丈夫です。怖がらせるつもりはなく、ただ、ちゃんとインプラント認定医の元で定期経過観察を受けてね。という意思ですよ。

ただ、20、30年前に入れているインプラントは入れ替えを検討しても良いのではないかと思います。やっぱり質が今とはだいぶ異なっている印象です。

また、大胸筋下にいれているインプラントと、実際の乳腺との間に下垂の差が生じるとすごく変な胸の形になりますし、修正を考慮する上で入れ替えをする。というのもお勧めです。

内部に入っているものも、生食、シリコンいろいろあります。しりこんはジェル状の柔らかいものから、とりもちのように固いものなど。質が大きく異なります。

まず生食シリコンが破損した場合。

これはあまり影響を与えません。本人も胸が凹んだ程度にしか自覚はないはずです。なので、尖って悪さをする事自体も稀で、通常はつぶれたまま大人しくしています。生食が自然に吸収されると、胸がぺたんこになった。という感覚です。自覚症状がわかりやすいので発見も早いです。

こんな感じです。周囲の組織に全く影響はないので、基本的には破損していても急ぐ必要はありません。普通は尖らずこんな形で丸くじっとしてます。

次に。シリコンが破損した場合ですが、内部のシリコンの質によって影響が大きく異なる印象です。

ソフトシリコンジェルの場合は、ほぼ水の様な形なので破損していても周囲組織に炎症や浸潤を早期に起こすことはありません。長期的には危険ですので、破損した時点で早めの摘出を。内部にシリコンを残すことなく除去可能です。胸が小さくなる感覚は少し生食バックに似ています。なので自覚症状が早い可能性があります。

次にゲル状のシリコンが破損した場合は、処置は急いだほうが良いです。早ければ早いほど良い印象です。

なぜなら、周囲組織に浸潤していくからです。つまりシリコンが組織内に入ってしまいます。組織と一体化すると言えば良いのかな?それによって強い炎症が引き起こされます。硬いシリコンの場合は少しの破損であれば形が保たれているため、早期ではなかなか破損に気づきません。なので、本人が痛みが出た時点ではある程度の時間が経過している可能性があります。

あまりにも長期間放置された場合は、被膜に腫瘤を作ることもあるのでカプセルごと切除をする必要があります。インプラントだけ除去するだけでは済まなくなります。その周囲組織ごと綺麗にしないとシリコンを完全に除去できません。

などなど。内部に入っているインプラントの種類によって色々と症状も異なります。破損事態に気付いている場合は、できるだけ早めの対応を。

もう何年もチェックをしてもらっていないので、破損しているかどうかもわからないと言う方は、インプラント認定医の診察を受けるか、乳癌検診の超音波検査などで確認してもらいましょう。

最近のインプラントで破損している人はまだお会いしたことはありません。なのでインプラント事態が危険と言っているわけではないです。実際乳房再建、豊胸を含め注入型よりは安全だと思っています。

最近のインプラントは結構優秀かもですが。アラガン社のコヒーシブシリコンが入っている方は、入れ替えを検討することもお勧めです。

備えあれば憂いなし。かな。