世の中には肥厚性瘢痕やケロイド体質など
傷跡が予期せぬ結果になる方がいらっしゃいます。
つまり傷跡が目立ちやすいということです。
これは体質的なものなのでなかなか根本的な解決は難しいので
手術、つまりメスを入れるような処置を行う際には十分に傷跡リスクを考慮して決断するようにしてください。
今回写真を使わせていただく方も
元々は乳がんの手術で私が再建をしています。
乳がん手術後の再建の傷跡もドレーン(管)を入れていた部位も、ピンク色に膨らんで辛い。
という状況です。
通常はケロイド体質の方に、顔のオペをすること自体
医師側も本当は嫌です。
傷跡が残るリスクが高すぎるのです。
この方についても、胸の傷がこのように目立っているため、手術は危険であることをお伝えしました。
ただ、「先生が切ってくれたところはマシだからやって。」
と手術をお願いされました。
写真も使って良いよと言っていただいています。
下眼瞼除皺術ですね。
年齢的にも経結膜ではなく皮膚側から行いました。
いやぁ。そこは普通皮膚側切らないほうがいいじゃん。
傷跡が。。。
という意見もあるかとは思いますが。
年齢的にも皮膚側からアプローチしなければ皮膚のたるみが改善されないので
そこは攻めました。
PRPζも乳がんがあると行えないので、全力で手術をすることがベストでしょう。
手術前
手術後1年です
目のくまはもちろん良くなっていますが、、、
やっぱり傷跡が普通の方よりも目立っています。
抜糸直後から傷跡の赤みが強く出るんですよね。
それがグーッと引いてくるのにとても時間がかかります。
また傷跡も硬く拘縮しやすいです。
左側は、脂肪移行をしたけど少し足りないですね。
脂肪移植やヒアルロン酸など考慮しても良いですが、リスクもありますし、本人はあまり気にしていないようです。
最近は経結膜脱脂が流行っているようですが、
私は、基本的に余分な脂肪はないと考えています。
本来脂肪は眼球を守る形で上も下もつながっています。
下から脂肪だけとっても、、しばらくは良くても、上から下に脂肪が下がってきます。
将来的に目の上が窪むということも起こる可能性があります。
当院では一般的に言われている脂肪移行を中心に行います。
(ハムラ、裏ハムラとかいいますよね)
若い方でも安易に脂肪を取ることはお勧めしていません。
皮膚が薄いとクマっぽくさらに疲れて見えますよ。
脂肪を窪んでいる部位に移動させて尚且つ縦方向にハリを出す形で固定します。
脂肪を抑えている膜にハリを取り戻すことで再下垂を防ぎます。
経結膜からいく場合はここまでです。
経皮側から行く場合は、さらに眼輪筋(筋肉)を引き上げて固定した後、
たるんだ皮膚を除去しますので、横方向のハリを作り出すことが可能です。
縦にも横にも手術的にハリを作れるので最も長持ちしますし綺麗だと思います。
どちらにしても手術をするということは十分に考えて決断してくださいね。
安易に脂肪を取れば良いというわけではないですよ。
手術が怖い方は、PRPでもかなり綺麗になります。
色々な治療方法から自分に合った方法を選択してくださいね。