LOADING...
 

ブログ

幹細胞とエクソソームの関係とは?

投稿日:
テーマ:
再生医療

前回の説明、全く難しすぎてわからない。。。とお声をいただきましたのでもう少し呟こうかなと。。。

まず前回のエクソソームが細胞の情報交換をしていると言うことを前提にお話しすると。

幹細胞というものが注目されておりますが、幹細胞というものは色々な細胞に分化することができる万能細胞です。

例えば、赤血球は一生涯赤血球だし、脂肪細胞は一生脂肪細胞です。心筋細胞も、一生心筋細胞と、、いう感じで細胞が途中で別の何かに変化することはありません。一生その細胞として生きて死ぬ。という感じで頑張ってくれています。

だけど、幹細胞は必要に応じてなりたいものになれます。その何に変化したら良いのかのコントロールをエクソソームを介して周りと会話しています。

細胞はすべてエクソソームを持っていますが、注目されているのが幹細胞エクソソームということになります。だけど、幹細胞以外のエクソソームもある。ということです。それが人間のものも植物のものも。人間のものは各細胞によっても色々あります。

元々幹細胞点滴が美容医療の中でトピックになりました。実際に、脊椎損傷や脳梗塞の回復を早めるなどの論文が発表されてから、美容業界に波及しています。現時点では、臨床試験は通過していないため、もちろん保険適応はありません。

傷ついた組織や、炎症を起こしている組織に幹細胞が集中的に集積することがわかっており、治癒を早めるように細胞が頑張ります。

そこで、現在は自分の脂肪を採取して、脂肪幹細胞を培養して自分の幹細胞そのものを点滴や局所注射を行う治療があります。ただ、高額です。

そのため、幹細胞上清液というものが波及します。幹細胞を培養するときに使用している培養液の中に幹細胞から発生した成長因子(細胞を元気にする成分)がたくさん入っている。と気づいたからですね。

その後。。その炎症や傷ついた細胞に集まって、結果仕事をしているのは、エクソソームということがわかり、自分の幹細胞を培養するよりは安価に行えるエクソソームのみ使用してはどうか。ということで現在エクソソーム治療が沢山出現しています。

幹細胞上清液の中にもエクソソームが存在し、それがいい仕事をしているとわかり、エクソソームの量を増やそう。となったわけです。

幹細胞のエクソソームでなければだめ。とかじゃないです。できるだけ高品質で元気なものを使用するなら幹細胞からのエクソソームが良いということです。

現時点で点滴で使用しているエクソソームは基本すべて幹細胞から採取しているエクソソームになります。その何から発生しているエクソソームを集めているかということで、脂肪、臍帯血、歯髄などが注目されているわけです。

化粧品に入っているものや、皮膚に塗るタイプのものについても、それぞれ色々なエクソソームがありますし、実際にどれだけの濃度(何個入っている)かは製品次第ということになります。

なのでエクソソームと一言で言っても、さまざまなものがあって皆様が少し混乱するわけです。

点滴で施行する製剤は、肌にも塗れますし、局所注射も可能です。逆に、肌に塗ったり局所注射するタイプは点滴はできません。

どちらにしても、あまりにも種類がありすぎて、再生医療学会からも、注意喚起が出ています。

品質、つまり何を使用しているか、どこで、誰の(なんの)細胞から培養されたエクソソームなのか。ちゃんとすべてが公開されているものを使用しましょう。

幹細胞とエクソソームの関係をお話しするつもりが、色々と混じってごちゃごちゃしてしまいました。。。

また次回種類の違いについてお話しします。