脂肪豊胸で問題になるのが、しこり。
しこりになることを予防するために、(生着率を向上させるために)
最近は乳腺自体には打ち込まず、皮下や乳腺下、筋肉内、筋肉下へと
いろいろ分散させて少量ずつ注入しボリュームを上げていく。
というのが主流です。
もしかして、この時点で、脂肪豊胸って乳腺に打ち込んでいるのかと思っていた!?
乳腺を脂肪で大きくするのではないの!?
とショックを受ける方もいるかもですが。
通常は乳腺以外に打ち込みます。
でも、いまだに乳腺自体に打ち込まれている人がいますね。
しこりを作ってしまうと大きさによっては痛みが出現したり、乳がんとの鑑別が困難で自己診断が行いにくくなります。
もちろん専門医には超音波やMRIをすればしこりがあっても乳癌との鑑別は可能です。
だけど、今乳癌ピンクリボンでもお勧めしているように
乳癌の自己チェックが一番重要なので
しこりなんてない方が良いのです。
でもできてしまったらどうするか。
基本的には手術的除去が必要となります。
脂肪滴(嚢胞)によっては針で抜くことも可能ですが少し残ることもあります。
当院に相談に来られた方ですが
2年前に他院にて脂肪吸引豊胸を施行され、半年ほど何もなく経過後、徐々に小さなしこりを自覚。
乳腺外科を受診し、経過観察と言われていた。とのこと。
大体皆様。
トラブルの場合、一般病院の乳腺外科に行くことが多いですね。
大体が、断られるか、経過観察を伝えられるようです。
ひどい場合は当院に紹介されて来られる方もいますが。
状況によっては、いろいろな病院を彷徨って当院に来院される方も多いです。
その時点では、かなり精神的にも参ってしまっているので、ちゃんとトラブルになった際に頼れる医師に施術を受けるようにお願いしたいです。
その後、1年程経過すると小さなしこりではなく急激に大きなしこりを触れるようになり、当院のブログを見て受診された。
とのことです。
受診時には、右側の乳腺には約6cm程の大型の腫瘤、左側の乳腺には小さな腫瘤が複数存在していました。
腕を上げたり、横になると痛みがあるのでとにかく手術は必須です。
腫瘤を除去した後に、豊胸をするか、腫瘤除去と同時に豊胸をするか。
豊胸を諦めて腫瘤除去のみ行うか。
この方も、かなり悩まれていました。
結果、腫瘤を除去と同時にインプラント豊胸です。
乳房下溝を3〜4cmほど切開し、乳腺の後ろ側からしこりを除去。
同じ傷跡からインプラント豊胸を行えるので、一度で済むのは利点です。
感染リスクだけが心配ですが、希望される方は多いです。
左before、右after. 6ヶ月目です
青い薄い線が、腫瘤の大まかな位置です。
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使用したインプラントはMotiva Ergonomix II です。
サイズも悩まれておりましたが、この方はDemiですね。
しこりによる違和感や、痛みから解放された結果、姿勢も良くなリ、雰囲気もとても明るくなり、肌まで綺麗になりました。
今は目標に向かって頑張っています。
他院でのトラブルの場合、来院した時点でピリピリしている方が多いです。
不安感、医療不信感、絶望感、怒りなどが混在している印象です。
それを溶きほぐし、信頼を得るにはかなりの労力が入ります。
でも誰かがやらないと、困っている人達は意外と多いのかもです。
きちんとリスクも考慮し、信頼できる医師に手術(施術)を委ねて、何かあっても最後まで診てもらえる所で受けてくださるようお願いしたいです。
美容は本来楽しく前向きに生きるためにあります。
皆様がハッピーでいられますように。