肝斑がなかなか治らない。
レーザーしても思うような治療効果がでない。
内服が効果ない。
など肝斑の悩みは複雑です。
肝斑はいわゆる炎症が慢性的に起こっている状態です。
焚き火で言うと火が出ているわけではなく、煙が出て燻っている状態です。
そのくすぶりかたが人によって違います。
意外とすんなりと消化(鎮火)できる人もいれば、中途半端に消そうとして燃え上がる人もいると言うことです。
表皮と真皮の境界をDEJと言います。
そのDEJ(ジャンクション)に生じている炎症を抑える必要があります。
DEJが元気になって正常に動き出せば肝斑も自ずとコントロールされていきます。
内服や化粧品(トラネキサム酸やビタミンA.Cなど)で炎症の鎮静化を測ることも可能ですが、結構時間がかかります。
また人によっては効果を実感できない人がいたり
やめるとすぐに再燃する人がいます。
レーザーで行う場合は
ピコマシンガン(トーニング)はメラニン色素細胞がメラニンを産生することを抑制すると同時に、すでにできたメラニンを吹き飛ばす効果があります。
ほとんどの人には効果的ですが、
時々あまり効果が現れない方。
逆に少し濃くなる方がいます。
濃くなる方は一時的に炎症後の色素沈着が生じている状態なので、しばらくすると薄くはなりますが、よっぽどのこじらせ肝斑なので、レーザー以外の治療に変更が必要です。
IPL(photofacial) は、波長がコントロールできる機器では有効です。
短波長では濃くなってしまうため、長波長で細胞を応援し、炎症を鎮静化する治療として使います。
そのため、短期決戦ではなく、長期決戦です。
IPL頬骨(¥20,000)+イオン(¥9,000) 副作用リスク:赤み、火傷など


肝斑を明るくするため、IPLとイオン導入を行なっていきます。
直接シミを叩く条件はいれられません。
逆に濃くなるので、2、3年かけて少しずつ肌を応援する治療です。
もっと難しい肝斑でお示しすると。
ニードリング頬(イオン導入込み)¥50,000 副作用リスク:赤み、乾燥感、内出血など


5年以上、頬骨IPL+イオンでなかなか改善できない難治性肝斑の方でした。
説得の結果ニードリングをしていただき、2、3回でここまで回復しました。
全体の炎症が鎮静化して肌自体が落ち着いているのがわかると思います。
こういう重度肝斑の方は、レーザー抵抗性の方が多く、肌自体が黒化色に近いため肌そのもをの変化させる方がおすすめです。
DEJを若がえらせ、元気にすることで、炎症も治り、メラニンの産生異常もコントロールされ、なおかつたるみも取れる。
いいことずくめですよ。
もちろん援護射撃でそこに内服や化粧品などを使用することももちろん重要です。
私は、内服よりも肌細胞に直接届けるほうが好きですが。
それも個人で違って良いと思います。
もちろん援護射撃は使わずに、自分の細胞を信じる。
という方もいると思います。