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形成外科医であり美容外科医であれ

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形成外科医専門医になり、部長職を経験し、最低でも10年程は修行期間があるわけです。
形成外科専門医は申請し、美容外科専門医になれるのですが、そんな肩書きは置いておいて。。。




形成外科医と美容外科医では共通点もあれば全く異なる点もあり、
それを融合してやっていくわけです。
特に時代のニーズに対応して、
日々勉強なわけです。

形成外科医としては、解剖をほぼ傷つけることなく、悪いところを修復する。
むしろ解剖を正常に近づけていくことがもっとも重要な試練です。
事故や癌、生まれ持って生じた現象を治す。
などが基本です。

人を綺麗にして将来を応援するという点では同じです。
みんなの将来を応援したい。将来につながる医療をしたいという点で形成外科医になりました。
ただ、保険では対応しきれない領域でも苦しんでいる人がいる。
前向きに生きることをサポートするためには、保険外診療の美容外科領域も必要。
と考え今に至ります。

美容外科医としては、逆に正常な組織にメスを入れて、異なる解剖を作る。
正常な解剖を崩す。
という点が大きな違いがあります。

二重などは、正常な解剖を作れば良いのですが、解剖も人によってはそれぞれ異なる。
まぁ、これは当たり前ですね。
あくまでも自然な解剖にもっていくのをもっとうにしているのですが、
最近のニーズはそれでは事足りない方も増えています。

たとえば、鼻。
これも、ごく自然に作ることもあれば、かなり過矯正を望まれる方もいます。
骨切りをしたり、軟骨を移植したり、いろいろするわけですが。
インプラントなど用いるときには、解剖学的な限界を感じることもあります。
骨膜の伸び率や、皮膚の硬さなどによってもその人その人で限界があるわけですが、患者さん的にはかなり高くしたい。
大きく印象を変えたいと思われる方もいます。
その場合は、それに応じたリスクなどをお話しするわけですが、結構それでも良いという方が多くて、汗かきます。

下制術もそうですね。
最近はアニメのような顔になりたい。と、解剖学的な限界を超えて必要以上に下げたい方もいらっしゃいます。
あまり下げすぎると、元に戻すことが非常に困難であったり、目を閉じたときに下が開いちゃってる。
ということになるので、この点も要注意です。
目が乾燥したり、常に充血しているようでは可愛いというより、大丈夫?となってしまうので。

形成外科的には非常に心配。
今も大事だけど、10年後20年後の事。
将来的な解剖学的な変化も頭に描きます。
美容外科的には今の患者のニーズに応える。という必要もあり…
いつもそのバランスに悩まされています。

最近の再生医療も、昔は、本当に自然な形にしていましたが、
最近はかなりの若返りを希望される方が多く、
施術の方法もだいぶ変わりました。
私的には激変していて、若返りすぎたかな。と心配していても、
昔の顔に戻った感じで皆様はあまり違和感なく、もっとやりたいな。
と思ってしまうところからも。

どの年代においても時代的な価値観は少しずつ変わってきているな。
と実感しています。

年月がたつのは非常に早いですが、この時代の流れを見守りながら
皆様を応援しています。
自然美を愛する私がいる一方で、人工美(やりすぎ)も嫌いではない。
のかもしれない。
常に両方の立場から、最善の方法を模索していきますね。
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